秋になると姿を見せるトンボ。
細長い身体に、大きな目が特徴的ですよね。
そんなトンボの目の秘密を探っていきましょう。
目次
トンボの目は複眼!2万個の小さな目が密集している!
昆虫などの節足動物は、
「単眼」と「複眼」と呼ばれる目の構造をしています。
トンボの目は複眼です。
複眼は、「個眼」と呼ばれる小さな目が蜂の巣のように密集しています。
個眼の数や個数はそれぞれ違い、
トンボには六角形の個眼が2万個集まっているんですよ。
ちなみに、イエバエは2,000個、ホタルのオスは2,500個の個眼があります。
人間と比べると世界の見え方が全く違う!?
トンボの目は、人間とはまったく見え方が違います。
個眼一つ一つが、違う映像を映しているんです。
でも、見るときはバラバラでも、
脳では一つの映像としてちゃんと認識されます。
それだけではありません。
前後左右、すべての方位を見ることができ、視野は270度。
首を動かせば、360度見渡すことができます。
上部分と下部分では見るものが違うという面白い特徴もあるんですよ。
トンボは紫外線や青緑色がよく見え、
赤色はほとんど見ることができません。
なので、太陽に向かって飛んでいるんですが、
その太陽の光を追っているのは上部分の目だけなんです。
上部分の目は焦点が遠いんですが、
下部分の目は焦点が短くなっています。
だから、上部分の目で太陽の光を追いながら
下部分の目ではエサとなる獲物を探しているんですよ。
40m先の獲物でも見ることができるって言うんですから、
驚きですよね。
とは言っても、視力がいいわけではありません。
トンボの視力は、人間で言うと0.1以下。
動体視力がよくて、
飛んでくるピストルの弾を見ることもできるんですよ。
だから、遠くの獲物でも分かるんです。
トンボの目が大きい理由とは?
トンボの目は、
昆虫の中で最大の大きさだと言われています。
その大きさは、トンボの頭の半分以上です。
なぜ、そんなに大きな目をしているんでしょうか?
理由は、獲物を捕りやすいからです。
トンボは飛びながら獲物を探して捕まえるので、
獲物を探しやすいように大きな目になったと言われています。
トンボだけでなく、
ハエなど空を飛びながら獲物を探す昆虫は目が大きいという特徴があります。
まとめ
「トンボのメガネは水色メガネ 青い空を飛んでいたから」
動揺で歌ったことがある人も多いでしょう。
トンボの種類によって目の色は違いますが、
景色で変わることはありません。
でも、たくさんの小さな目が集まった構造とか、
トンボの目の作りって不思議で面白いですよね。