秋になると鮮やかな赤色の花を咲かせる彼岸花。
土手や田んぼのあぜ道に咲いていることが多いですが、
お世話が簡単なので自宅の庭に植えている人も多いでしょう。
そんな彼岸花の球根の採取時期や保存方法を、紹介します。
目次
彼岸花の球根の採取時期
植物には種から育てるものと、球根から育てるものがあります。
彼岸花は球根から育てる植物で、
一度植えるとその球根は分球してどんどん増えていくんですよ。
なので、その球根を採取して植え替えれば
どんどん増やしていくことができます。
球根の採取は、5月~6月の間に行いましょう。
葉が黄色く変色して枯れてきたら、
採取の合図だと思っていいです。
球根の保存方法
球根の保存方法として一般的なのは、
ネットなどに入れて吊るして乾燥させる方法ですよね。
でも、彼岸花の球根は乾燥させてはいけません。
採取したら、すぐに植えてください。
球根は休眠中ですが、
その間に次の花を咲かせる準備をしているんです。
だから、乾燥させると花が咲かなくなってしまいます。
植え替えるときに球根を採取するといいでしょう。
一時的に保存するなら、
おかくずと一緒にビニール袋に入れて保存してください。
穴を開けたビニール袋に、
おかくずを入れてそこに球根をうずめるように入れます。
昔は食用だった!?意外な球根の活用法!
彼岸花の球根には、「リコリン」という猛毒が含まれています。
球根1個で、ネズミ1,500匹の致死量に値する程の猛毒です。
人が食べて死ぬことはありませんが、
嘔吐、下痢、呼吸困難に陥る可能性はあります。
そんな怖い球根ですが、デンプンも含まれているんです。
毒抜きをすれば食べることができるので、
食糧難の時代は毒抜きして食べていたそうですよ。
それに、彼岸花の球根からデンプンを製造する会社もあったとか。
田んぼのあぜ道に彼岸花が植えられているのは、
ネズミやモグラ除けの為なんですが、
緊急時の食料にする為でもあったんです。
彼岸花の球根は食料としてだけでなく、
外用薬として使うこともできます。
すりつぶした彼岸花の球根を湿布として使うと、
肩こり、乳腺炎、むくみ、関節痛に効果があるんです。
他にも、お腹や膝に溜まった水分を抜いてくれる効果もあります。
唐ごま、球根、小麦粉を同量用意し、
すり合わせて足の裏に湿布するだけです。
すりつぶすときは、
口に入らないように注意し、
手袋をはめて行ってくださいね。
球根の毒で手がかぶれる可能性があります。
まとめ
彼岸花の球根は丈夫で、
採取時期以外に取っても花が咲いたという人もいます。
でも、確実に花を咲かせたいなら
採取時期は守った方がいいでしょう。
リコリンは水溶性なので、
水に数日間つけることで毒抜きは可能です。
でも、毒抜きがきちんとできないと危険なので、
彼岸花の球根を食べようとは思わないでくださいね。